今日、ネットで見つけたある商品に心奪われました。「縄文土偶ヘアバンド」という、一見奇妙ながらも不思議と惹かれる商品です。国立歴史民俗博物館が監修した、あの有名な「縄文のビーナス」や「遮光器土偶」をモチーフにしたヘアバンドが、なんと若者を中心に大ブームになっているというのです。思わず購入ボタンを押してしまいました。
縄文土偶といえば、中学校の歴史の授業で習った記憶があります。あの独特の造形美、神秘的な雰囲気、そして現代のどこか抽象的なアートのようなデザイン性に、当時から惹かれていました。特に「遮光器土偶」のあのハート型の顔と大きな目は、とても印象的でした。縄文時代は今から約16000年前から2300年前まで続いた日本の先史時代で、縄文土偶は豊穣や安産、病気平癒などを祈願して作られたと言われています。
商品が届くまでの間、ついつい縄文時代や土偶について調べてしまいました。「火焔型土器」や「みみずく土偶」など、様々な種類の土偶があることを知りました。青森県の三内丸山遺跡や長野県の尖石遺跡など、縄文時代の重要な遺跡も日本各地に残されているそうです。縄文時代の人々の暮らしや精神文化に思いを馳せる中で、現代の私たちが「土偶ヘアバンド」という形で縄文文化を取り入れているのは、何か時空を超えた不思議な縁を感じます。
そして今日、待ちに待った土偶ヘアバンドが届きました。早速装着してみると、まるで自分が土偶になったような感覚です。鏡を見ると、額からニョキッと突き出た「遮光器土偶」の特徴的な目のような部分が、なんとも言えない存在感を放っています。家族には「何それ、変なの」と笑われましたが、不思議と自分では気に入っています。SNSにアップしてみたところ、予想以上の反響がありました。「欲しい!」「どこで買えるの?」といったコメントが次々と届いています。
実は来週、友人たちと東京国立博物館の「縄文―日本美術の源流」という特別展に行く予定です。もちろんこのヘアバンドを装着していく予定です。展示では、国宝の「火焔型土器」や重要文化財の「縄文のビーナス」なども見られるそうで、今からとても楽しみです。土偶ファンの間では「どぐうーず」というコミュニティもあり、縄文時代の精神性や美意識について語り合う場もあるのだとか。
考えてみれば、現代のファッションと古代の美意識が融合するというのは、とても面白い文化現象です。土偶や縄文土器の曲線的なフォルムや装飾性は、今見ても新鮮で魅力的です。縄文時代の人々は、実用性だけでなく美的感覚も豊かだったのでしょう。このヘアバンド一つで、5000年以上の時を超えて、縄文人の美意識や精神性と繋がれる気がします。
土偶ヘアバンドをきっかけに、他にも「発掘された宝物」をモチーフにしたアクセサリーがあることを知りました。弥生時代の銅鐸や古墳時代の埴輪、さらには奈良時代の瓦など、日本の考古学的遺物をモチーフにした現代的なアイテムが続々と登場しているようです。歴史好きとしては、これからもこうした「装える歴史」を楽しんでいきたいと思います。あなたも土偶になれる時代、素敵ではありませんか?